読後の状態を先に決める/迷う瞬間を場面で描く/構成の型は目的で選ぶ/事例は条件ごと比べる

この記事の要点

  • 読後の状態を先に決める
  • 迷う瞬間を場面で描く
  • 構成の型は目的で選ぶ
  • 事例は条件ごと比べる

漫画LPの事例を探している方の多くは、「本当に成果が出るのか」「自社の商材ならどんな構成になるのか」を確かめたいはずです。結論から言えば、成果が出た漫画LPに共通しているのは絵のうまさではなく、描く前に「誰が、読み終えたときにどんな気持ちになっていてほしいか」を決めていることです。構成の型は、その目的に合わせて選びます。

この記事では、つたわるマンガが制作し、公開の許諾をいただいている事例をもとに、成果につながった設計の考え方を具体的に紹介します。そのうえで、漫画LPでよく使われる構成パターンと、他社の事例を参考にするときの見方を整理します。

この記事でわかることは次のとおりです。

  • 読了率55%を記録した漫画LPの制作事例と、その背景
  • 事例から読み取れる、成果につながった設計のポイント
  • 漫画LPでよく使われる構成パターンと、向いている目的
  • 他社の成功事例を自社に当てはめるときの注意点

漫画LPそのものの基本(通常のLPとの違い、向いている商材、作り方の手順)は漫画LPとはで詳しく解説しています。この記事では事例と構成に絞って説明します。

漫画LPの制作事例:タイミーキャリアプラス

まず、つたわるマンガが制作した事例を紹介します。株式会社タイミーが運営する正社員就職支援サービス「タイミーキャリアプラス」のLPマンガと求人マンガです。

背景:文字の多い求人は、スキマ時間では読まれにくい

タイミーのユーザーには、仕事の合間や移動中にスマートフォンで情報を確認する方が多くいます。文字量の多い従来の求人情報では、「自分に合う仕事かどうか」が直感的に伝わりにくいという仮説がありました。

当初は動画も検討されましたが、動画には「再生する」という意思決定が必要です。そのひと手間自体が読者にとっての負担になると考え、LPのファーストビューにマンガを置き、特別な操作をしなくてもそのまま読み進められる形が選ばれました。

設計:読み終えたあとの気持ちから逆算する

最初に制作したのは、サービスの制度を説明するLPのマンガです。作画に入る前に、次の点を丁寧にすり合わせました。

  1. 誰を主人公にするか — 「正社員になりたいけれど、一歩踏み出せない人」をペルソナに設定する
  2. その人がどんな心理的ハードルを抱えているか — 応募をためらう理由を具体的に言葉にする
  3. 読み終えたときにどんな気持ちになっていてほしいか — 頭の中に何を残してほしいかを先に決める
  4. ネームとセリフをすり合わせる — 1〜3で決めた内容に沿って、コマ割りとセリフを一緒に調整する

特徴的なのは、読者が最も迷う「応募ボタンを押す瞬間」をマンガの中に描いたことです。「よし、応募するぞ」と意気込む場面ではなく、「ちょっと話だけ聞いてみようかな」くらいの軽い気持ちで踏み出す場面にしています。読者は主人公に自分を重ねながら、その一歩を先に体験できます。

成果:LPマンガの読了率55%、求人マンガのコンバージョン率約2倍

公開後、ファーストビューに設置したマンガを最後まで読み進めたユーザーは55%でした。開いてすぐ閉じられることも多いLPで、半数以上の読者が最後まで読んだことになります。

この結果を受けて、個別の求人をマンガにする取り組みにも発展しました。未経験者向けの求人には、職種名だけでは仕事内容を想像しにくいものが少なくありません。そこで職種名の説明から入るのではなく、「自分にもできる仕事なのか」「どんな働き方なのか」という読者が本当に知りたいことから構成を組み立てています。

求人マンガはABテストで効果を確認し、マンガを見た人は見ていない人に比べてコンバージョン率が約2倍でした。ただし、統計的な有意差が出るほどの母数ではなかったため、数字の解釈は慎重に議論されています。そのうえで得られた結論は、マンガは新しい興味をゼロから生むというより、興味を持った人を途中で取りこぼさないための手段だというものでした。

制作の過程や初期ラフ、担当者の方のコメントはタイミー社の求人マンガ制作の事例で詳しく紹介しています。

事例から読み取れる、成果につながった3つのポイント

上の事例から、漫画LP全般に応用できるポイントを3つに整理します。

1. 絵柄より先に「読後の状態」を決めている

成果の出た漫画LPでは、キャラクターの見た目より先に「読み終えた読者に何を持ち帰ってほしいか」が決まっています。ここが曖昧なまま作画に進むと、きれいなマンガはできても、何を基準に評価すればよいかわからなくなります。ネームを作る前に、ゴールとなる読者の気持ちを一文で書けるかどうかが最初の確認点です。

2. 読者が止まる瞬間を、場面として描いている

LPで読者が離脱するのは、多くの場合「申し込むほどではない」「自分には関係ない」と感じた瞬間です。事例では、応募ボタンを押す瞬間の心理的なハードルを、登場人物の行動として描きました。読者が止まりやすい瞬間をマンガの中で先に越えてみせることで、実際のCTAに進むときの抵抗が小さくなります。

3. 指標を段階に分けて評価している

事例では、LPマンガは読了率、求人マンガはコンバージョン率と、目的に応じて見る指標を分けています。漫画LPの効果を1つの数字だけで判断すると、うまくいかなかったときにどこを直せばよいかがわかりません。読み始めたか、読み進めたか、行動したかを分けて測ることが、改善を続けるための前提になります。

漫画LPでよく使われる構成パターン

ここからは、特定の事例ではなく、漫画LPで一般的に使われる構成の型を紹介します。どれが優れているということはなく、LPの目的と読者が止まっている箇所によって選びます。

構成パターン流れ向いている目的注意点
課題共感型悩みの場面 → 悩みの深刻化 → 解決策との出会い → 解決後悩みを自覚していない層に気づかせる冒頭の悩みがずれると最初の数コマで離脱される
利用シーン型利用前の日常 → 使い始める → 使っている様子 → 変化使った後の姿を想像させる機能を盛り込みすぎると説明的になる
疑問解消型申し込みを迷う場面 → 疑問を1つずつ解消 → 行動比較検討中の読者の背中を押す読者が実際に抱く疑問を集めないと響かない
部分導入型テキストLPの一部(冒頭や悩み提起)だけをマンガにする既存LPの離脱箇所を改善するマンガとテキストのつながりを自然にする

タイミーキャリアプラスのLPマンガは、「一歩踏み出せない」という悩みに共感しながら、応募の瞬間のためらいを解消する構成でした。このように、実際には課題共感型と疑問解消型を組み合わせることもよくあります。

構成を選ぶときは、次の順で考えると迷いにくくなります。

  1. LPのゴールを決める — 問い合わせ、資料請求、応募、購入など
  2. 読者が今どこで止まっているかを確認する — 既存LPがあれば、スクロール到達率やヒートマップで離脱箇所を見る
  3. 止まっている理由を言葉にする — 「自分ごとにならない」「使うイメージが湧かない」「申し込みが不安」など
  4. 理由に合う型を選ぶ — 自分ごとにならないなら課題共感型、イメージが湧かないなら利用シーン型、不安なら疑問解消型
  5. 全編か部分かを決める — 更新頻度が高い商材や、離脱箇所がはっきりしている場合は部分導入型から始める

他社の漫画LPの事例を参考にするときの見方

漫画LPの成功事例は、制作会社のサイトや広告の中で数多く見つかります。参考にすること自体は有効ですが、そのまま真似をしても同じ成果が出るとは限りません。見るべきポイントを整理しておきます。

構成で見るポイント

  • 主人公は誰か(年齢、立場、抱えている悩み)
  • 冒頭の数コマで、どんな場面から始めているか
  • 商品・サービスが何コマ目あたりで登場するか
  • CTAの直前にどんな場面を置いているか
  • マンガの途中にもCTAがあるか

成果の数字で確認するポイント

確認すること理由
どの指標の数字か読了率、クリック率、コンバージョン率では意味がまったく違う
何と比べた数字か以前のLPとの比較か、マンガを見た人と見ていない人の比較かで解釈が変わる
流入元はどこか広告経由と自然検索経由では、読者の温度感が異なる
商材と価格帯は近いか低価格の商品と高額な無形商材では、同じ構成でも反応が違う

特に「コンバージョン率が上がった」という事例は、比較の条件が書かれていないと自社に当てはまるか判断できません。条件まで開示されている事例を優先して参考にし、最終的には自社のLPで計測して判断するのが確実です。

依頼先を比較する段階であれば、漫画制作会社の選び方で、実績の確認方法も含めて解説しています。

漫画LPを依頼する前に準備しておくこと

事例を見て漫画LPを検討し始めたら、制作会社に相談する前に次の情報をそろえておくと、構成の提案が具体的になります。

  • LPのゴールと、成果を測る指標
  • ターゲットの属性と、よく聞かれる質問や不安
  • 既存LPがある場合は、離脱が多い箇所のデータ
  • 掲載先(自社サイト、広告、SNSなど)と、想定する読者の流入元
  • 社内確認や法務チェックの体制

制作の進め方は漫画制作の流れ、費用の考え方は漫画制作の費用で詳しく扱っています。

つたわるマンガの基本料金は1ページ3〜5万円(税込33,000〜55,000円)で、用途・ページ数・仕様に応じて個別にお見積もりします。生成AIとプロのデザイナーを組み合わせており、従来比コスト1/2以下、納期スピード5倍を実現しています。オプションでLP・広告デザインの作成にも対応しているため、マンガとLPをまとめてご相談いただけます。

まとめ

漫画LPの事例から学べる要点は次のとおりです。

  • 成果の出た漫画LPは、読後の状態を先に決めている。絵柄より先に、読者に持ち帰ってほしいことを定める
  • 読者が止まる瞬間を場面として描く。申し込みのためらいを、マンガの中で先に越えてみせる
  • 構成の型は目的と離脱箇所で選ぶ。課題共感型、利用シーン型、疑問解消型、部分導入型を使い分ける
  • 他社の事例は条件ごと比べる。指標と比較対象を確認し、最後は自社で計測する

つたわるマンガでは、ターゲットと悩みの整理から構成、作画、LPへの組み込みまでご相談いただけます。「自社の商材ならどんな構成になるか」を確かめたい段階でも構いません。サンプルマンガの制作も無料で承っていますので、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。1営業日以内にご返信いたします。

よくある質問

漫画LPの成功事例では、どのくらいの成果が出ていますか?

成果は商材、流入元、比較対象によって大きく変わるため、一律の目安はありません。つたわるマンガが制作した株式会社タイミーの「タイミーキャリアプラス」では、LPのファーストビューに置いたマンガの読了率が55%、求人マンガを見た人と見ていない人の比較でコンバージョン率が約2倍という結果が出ています。他社の事例の数字を見るときは、何と比べた数字なのかを必ず確認してください。

漫画LPの事例を参考にするとき、どこを見ればよいですか?

絵柄よりも、誰を主人公にしているか、冒頭の数コマでどんな悩みを描いているか、商品がどのタイミングで登場するか、CTAの直前にどんな場面を置いているかを見ます。あわせて、成果の数字が読了率なのかコンバージョン率なのか、何と比較したものなのかを確認すると、自社に当てはまるかどうかを判断しやすくなります。

自社の商材に合う漫画LPの構成は、どう選べばよいですか?

LPのゴールと、読者がどこで止まっているかで選びます。悩みに気づかせたいなら課題共感型、使った後の姿を想像させたいなら利用シーン型、申し込み直前の不安を解消したいなら疑問解消型が合います。既存LPの離脱箇所がわかっている場合は、その箇所だけをマンガにする部分導入から始める方法もあります。