この記事の要点
- 機能より利用場面を描く
- 伝える特徴は一つに絞る
- 悩み→出会い→変化の順
- 詳細は文章と表で補う
商品紹介漫画とは、商品やサービスの価値を、利用者の悩みと使ったあとの変化として描くマンガです。結論から言えば、複雑な商材をわかりやすく伝えるコツは、機能を順に説明することではなく、「誰が、どんな場面で困り、使ってどう変わったか」を一つの話として見せることです。機能を並べるほど、マンガはパンフレットの言い換えになり、読まれなくなります。
ITサービスやBtoB向けのツール、手続きの多いサービスなどは、正確に説明しようとするほど専門用語が増え、検討の入り口で読み手が離れてしまいがちです。マンガは、その説明を人物と場面に置き換え、予備知識のない読み手にも「自分に関係がある」と感じてもらうための手段です。
この記事でわかることは次のとおりです。
- 商品紹介漫画が向いている商材と、向いていない商材
- 商品・サービス紹介、会社紹介でマンガが描く内容の違い
- 複雑な商品をわかりやすく伝える構成の型
- 伝える情報の絞り方と、文章・表との分担
- 制作の手順と、依頼前に準備しておくこと
商品紹介に漫画が使われる理由
商品やサービスの説明でよくある悩みは、「正しく書いているのに伝わらない」ことです。機能一覧や仕様表は、すでに比較検討を始めている人には役立ちますが、まだ課題をはっきり自覚していない人には、自分に関係のある情報かどうかが判断できません。
マンガには、商品説明をわかりやすくするための特徴がいくつかあります。
- 利用場面が一目でわかる — 誰がどこで使う商品なのかを、最初のコマで示せる
- 使う前と後を比べられる — 悩んでいる場面と解決した場面を並べることで、価値が直感的に伝わる
- 目に見えない仕組みを図にできる — データの流れやサービスの裏側を、キャラクターや図解のコマで表現できる
- 不安に先回りできる — 「難しそう」「手間がかかりそう」という読み手の迷いを、登場人物のセリフとして代弁できる
向いている商材・向いていない商材
商品紹介漫画は万能ではありません。商材の性質によって、マンガが効く場合とほかの手段のほうが早い場合があります。
| 商材の特徴 | マンガとの相性 | 理由 |
|---|---|---|
| 仕組みが目に見えない(SaaS、クラウドサービスなど) | 向いている | 画面や仕様だけでは価値が伝わりにくく、利用場面で見せると理解しやすい |
| 導入前後の変化で価値が決まる(業務効率化、代行サービスなど) | 向いている | 「困っていた → 変わった」の流れがそのまま話になる |
| 手続きや利用の段階が多い(保険、金融、住まい関連など) | 向いている | 流れを順に追う構成で、全体像をつかんでもらえる |
| 専門的で検討期間が長い(BtoB製品、設備など) | 向いている | 担当者が社内で説明するときの資料としても使える |
| 見た目で魅力が伝わる(食品、アパレル、雑貨など) | 場合による | 写真や動画のほうが早いことが多い。使い方や開発の背景を描くなら有効 |
商品・サービス紹介と会社紹介で描く内容の違い
「紹介マンガ」と一口に言っても、何を紹介するかで描く内容は変わります。目的を混ぜてしまうと、読み手にとって焦点のぼやけた話になります。
| 種類 | 主な読み手 | 主役になる人物 | 描く内容 | 掲載先の例 |
|---|---|---|---|---|
| 商品紹介 | 見込み顧客 | 商品を使う人 | 利用前の悩み、使い方、使ったあとの変化 | 商品ページ、漫画LP、SNS、販促物 |
| サービス紹介 | 見込み顧客、導入担当者 | サービスを利用する人や担当者 | 導入のきっかけ、利用の流れ、よくある不安と答え | サービスサイト、営業資料、ウェビナー資料 |
| 会社紹介 | 取引先、求職者、投資家 | 創業者、社員、顧客 | 事業の仕組み、創業の経緯、大切にしている考え方 | 自社サイト、会社案内、展示会の配布物 |
会社紹介や企業の取り組みを伝えるマンガについては、PR漫画とはで詳しく解説しています。商品紹介漫画をそのまま申し込みにつなげたい場合は、LP全体をマンガで構成する方法もあります。考え方は漫画LPとはで、実際の構成例は漫画LPの事例で紹介しています。
複雑な商品をわかりやすく伝える構成の型
商品紹介漫画の構成には、よく使われる型があります。どの型を選ぶかは、商材の性質と読み手がどこまで知っているかで決めます。
| 構成の型 | 流れ | 向いている商材・場面 |
|---|---|---|
| 悩み解決型 | 悩む → 出会う → 試す → 変わる | 導入前後の変化で価値が伝わる商材。最も使われる型 |
| 疑問解消型 | 疑問を持つ → 詳しい人に聞く → 納得する | 仕組みが複雑で、読み手が不安や誤解を持ちやすい商材 |
| 利用の流れ型 | 申し込む → 準備する → 使う → 続ける | 手続きや段階が多く、全体像を見せたいサービス |
| 比較型 | 従来のやり方 → 新しいやり方 → 違いに気づく | 既存の方法からの乗り換えを促したい商材 |
| 開発ストーリー型 | 課題に気づく → 試行錯誤する → 商品が生まれる | 商品に込めた考え方やこだわりを伝えたい場合 |
悩み解決型を組み立てる手順
もっとも使われる悩み解決型を例に、構成の組み立て方を整理します。
- 主人公を決める — 想定する購入者・利用者を一人に絞り、立場や状況を具体的にする
- 冒頭で悩みを見せる — 読み手が「自分のことだ」と感じる場面から始める。商品はまだ出さない
- 商品との出会いを描く — 同僚に勧められる、検索して見つけるなど、自然なきっかけにする
- 一番の特徴を一つだけ見せる — 悩みを解決する機能や仕組みを、使っている場面で描く
- 使ったあとの変化を描く — 時間が空いた、説明が早く済んだなど、読み手が想像しやすい変化にする
- 次の行動を示す — 資料請求、無料体験、問い合わせなど、読み終えた人にしてほしい行動を一つ置く
ポイントは、商品の登場を急がないことです。冒頭から商品名や機能を出すと、読み手は「広告だ」と身構えます。先に悩みへの共感をつくることで、その後の説明が自分ごととして読まれやすくなります。
伝える情報を絞り、文章や表と分担する
複雑な商品ほど、伝えたい特徴が多くなります。しかし、マンガの中で機能をすべて説明しようとすると、セリフが長くなり、コマが文字で埋まってしまいます。
マンガに入れる情報、入れない情報
情報は次のように分担すると、マンガの読みやすさと説明の正確さを両立しやすくなります。
| 情報の種類 | マンガで描く | 文章・表・図で補う |
|---|---|---|
| 誰のための商品か | ○ | |
| 解決できる悩み | ○ | |
| 一番の特徴(一つ) | ○ | |
| 使ったあとの変化 | ○ | |
| 機能の一覧・仕様 | ○ | |
| 料金プランの詳細 | ○ | |
| 導入までの細かい手順 | 概要のみ | ○ |
| 注意事項・利用条件 | ○ |
マンガは「興味を持ってもらう」「全体像をつかんでもらう」役割に集中させ、詳しい情報はマンガのあとに続く文章や表で補うのが基本です。
わかりやすさを保つための確認ポイント
ネーム(コマ割りとセリフの下書き)の段階で、次の点を確認しておくと、完成後の手戻りを減らせます。
- 専門用語が出てくる場合、登場人物の会話の中で言い換えているか
- 一つのコマで伝えている情報は一つになっているか
- 商品の機能を、使っている場面として描けているか
- 効果を誇張した表現や、根拠を示せない表現になっていないか
- 広告として配信する場合、広告であることがわかる表示になっているか
効果の表現や広告表示については、景品表示法などの観点から社内の法務・広報と確認しておくことが大切です。広告として配信するときの注意点は漫画広告の制作ガイドでも整理しています。
商品紹介漫画の制作例
つたわるマンガでは、株式会社シャトルロックジャパンのサービス紹介マンガを制作しました。サービスの内容を、利用する人の視点に置き換えて描いた例です。トップページの制作サンプルで、実際のマンガをご覧いただけます。
また、株式会社タイミーが運営する「タイミーキャリアプラス」では、サービスの仕組みと、応募をためらう読み手の気持ちを場面として描いたマンガを制作しました。LPマンガの読了率は55%、求人マンガのコンバージョン率は約2倍という結果が出ています。サービスの価値を説明するのではなく、読み手が主人公に自分を重ねて体験できる構成にしたことがポイントです。制作の経緯はタイミー社の求人マンガ制作の事例で紹介しています。
商品紹介漫画を依頼する前に準備しておくこと
制作会社に相談する前に、次の情報をそろえておくと、構成の提案が具体的になります。
- 商品・サービスの資料(機能、料金、導入の流れなど)
- 想定する購入者・利用者と、その人が抱えている悩み
- 一番伝えたい特徴と、ほかの商品との違い
- 顧客の声や、営業の場でよく聞かれる質問
- 掲載先(商品ページ、LP、SNS、営業資料など)と、想定するサイズや形式
- 既存キャラクターの有無や、ブランドの表現ルール
- 社内確認の体制と、公開したい時期
制作全体の進め方は漫画制作の流れで詳しく解説しています。
つたわるマンガは、生成AIとプロのデザイナーを組み合わせた企業向けのマンガ制作サービスです。基本料金は1ページ3〜5万円(税込33,000〜55,000円)で、用途・ページ数・仕様に応じて個別にお見積もりします。従来比コスト1/2以下、納期スピード5倍を実現しており、最短3日での納品にも対応しています。修正は回数制限なし・無料で承り、お預かりしたデータは制作目的のみに利用します。NDAにも対応可能です。
まとめ
複雑な商品やサービスをマンガでわかりやすく伝えるための要点は次のとおりです。
- 機能より利用場面を描く。誰がどんな場面で使うのかを、最初のコマで見せる
- 伝える特徴は一つに絞る。機能の一覧ではなく、悩みを解決する一番の特徴を描く
- 悩み→出会い→変化の順で組み立てる。商品の登場を急がず、先に共感をつくる
- 詳細は文章と表で補う。マンガは興味と全体像、仕様や料金は文章と表が担う
つたわるマンガでは、商品の整理から構成、シナリオ、作画、掲載先に合わせた書き出しまでご相談いただけます。「自社の商品をマンガにするとどう見えるか」を確かめたい段階でも構いません。サンプルマンガの制作も無料で承っていますので、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。1営業日以内にご返信いたします。
よくある質問
商品紹介漫画はどんな商品・サービスに向いていますか?
写真や一文では価値が伝わりにくい商材に向いています。たとえば、仕組みが目に見えないITサービスやBtoBのツール、使う前と後の変化で価値がわかるサービス、利用の流れが複数の段階に分かれるサービスなどです。反対に、見た目だけで魅力が伝わる商品は、写真や動画のほうが早く伝わる場合もあります。
商品紹介漫画とサービス紹介漫画、会社紹介漫画は何が違いますか?
描く主役が異なります。商品・サービス紹介漫画は、利用者の悩みと、商品を使ったあとの変化を描きます。会社紹介漫画は、事業の仕組みや創業の経緯、企業が大切にしている考え方を描きます。どちらも「読み手が自分ごととして読める場面」を中心に組み立てる点は共通しています。
商品紹介漫画の費用はどのくらいですか?
一般的には、ページ数、絵柄の作り込み、シナリオを依頼先が作るかどうかなどで大きく変わります。つたわるマンガの基本料金は1ページ3〜5万円(税込33,000〜55,000円)で、用途・ページ数・仕様に応じて個別にお見積もりします。