この記事の要点
- 読み手を先に一人決める
- 事業は顧客の場面で描く
- 沿革や数字は文章で補う
- 掲載先で長さを変える
会社紹介漫画とは、事業の内容や会社の考え方を、登場人物と場面に置き換えて伝えるマンガです。結論から言えば、伝わる会社紹介漫画を作るコツは、会社の情報を順番に並べることではなく、「誰に読ませるか」を先に決め、その人にとって意味のある場面だけを描くことです。会社案内の文章をそのままコマに割っても、読み手の記憶には残りません。
会社紹介は、取引先、求職者、地域の人など、読み手が幅広いのが特徴です。全員に向けて書こうとすると、事業内容、沿革、理念、福利厚生と情報が増え、焦点のぼやけたマンガになりがちです。この記事では、何を載せ、何を載せないかの判断から、読み手別の構成例、制作の手順までを整理します。
この記事でわかることは次のとおりです。
- 会社紹介にマンガを使うと伝わりやすくなる理由
- 会社紹介漫画に載せる情報と、文章に任せる情報の分け方
- 読み手別(取引先・求職者・一般向け)の構成例
- 掲載先に合わせた長さと形の決め方
- 制作の手順と、依頼前に準備しておくこと
会社紹介にマンガを使うと伝わりやすい理由
会社案内や自社サイトの「事業紹介」のページは、正確に書かれていても、読み手に読み飛ばされやすいページです。事業の説明には業界の言葉が多く、予備知識のない人には「結局、何をしている会社なのか」がつかみにくいためです。
マンガを使うと、次のような点で伝わり方が変わります。
- 事業の仕組みを場面で見せられる — 自社のサービスが、顧客のどんな困りごとをどう解決しているかを、顧客の視点で描ける
- BtoBの事業でもイメージしやすくなる — 消費者の目に触れにくい事業でも、働く人や取引先の姿を通して具体的に見せられる
- 会社の考え方を説明ではなく行動で伝えられる — 理念を文章で掲げるより、社員がその考え方に沿って判断する場面を描くほうが納得感が出る
- 短い時間で全体像をつかんでもらえる — 展示会や説明会など、読み手が長く立ち止まらない場面でも要点が伝わる
事業紹介と会社紹介の違い
「会社紹介マンガ」と「事業紹介マンガ」は似ていますが、描く範囲が異なります。最初にどちらを作るのかを決めておくと、構成の迷いが減ります。
| 種類 | 描く範囲 | 主役になる人物 | 向いている目的 |
|---|---|---|---|
| 事業紹介マンガ | 一つの事業の仕組みと、顧客にとっての価値 | 顧客、担当社員 | 取引先への説明、営業資料、展示会 |
| 会社紹介マンガ | 会社全体の成り立ち、事業の全体像、考え方 | 創業者、社員、顧客 | 自社サイト、会社案内、採用サイト |
| 商品・サービス紹介マンガ | 個別の商品の使い方と、使ったあとの変化 | 商品を使う人 | 商品ページ、漫画LP、販促物 |
商品やサービス単体を紹介する場合の構成は、商品紹介漫画の作り方で詳しく解説しています。広報やマーケティング全体でのマンガの使い方は、PR漫画とはで整理しています。
会社紹介漫画に載せる情報と、文章に任せる情報
会社紹介漫画でもっとも多い失敗は、会社のことを全部描こうとすることです。マンガは情報を詰め込むほど読みにくくなるため、マンガで描く情報と、文章や表で補う情報を最初に分けておきます。
マンガで描くと伝わる情報
マンガが得意なのは、読み手の感情や納得に関わる情報です。
- 誰のために、何をしている会社か — 顧客がどんな場面で困っていて、自社がどう関わっているか
- なぜその事業をしているのか — 創業のきっかけや、事業を続けている理由
- 働く人の姿 — 社員がどんな判断をし、どんな場面で顧客と向き合っているか
- 読み手にとって何が得られるのか — 取引先なら任せたときの変化、求職者なら入社後の働き方
分担の目安
情報の種類ごとの分担は、次のように考えると整理しやすくなります。
| 情報の種類 | マンガで描く | 文章・表・図で補う |
|---|---|---|
| 事業が解決している困りごと | ○ | |
| 創業のきっかけ・事業への想い | ○ | |
| 社員が大切にしている判断の仕方 | ○ | |
| 顧客や取引先との関わり方 | ○ | |
| 事業の全体像(複数事業がある場合) | 概要のみ | ○ |
| 沿革・拠点・従業員数などの基本情報 | ○ | |
| 業績や取引実績の数値 | ○ | |
| 募集要項・待遇 | ○ |
マンガは「この会社のことをもっと知りたい」と思ってもらう入り口として使い、正確さが求められる情報はマンガのあとに続く文章や表に任せるのが基本です。業績や実績の数値をマンガに入れる場合は、根拠となる資料と表記をそろえ、社内の確認を通しておきます。
読み手別に見る会社紹介漫画の構成例
同じ会社を紹介する場合でも、読み手によって描くべき場面は変わります。ここでは、読み手別の構成例を紹介します。
| 読み手 | 構成の型 | 流れ | 主な掲載先 |
|---|---|---|---|
| 取引先・見込み顧客 | 課題解決型 | 顧客が困る → 自社と出会う → 一緒に解決する → 関係が続く | 自社サイト、営業資料、展示会の配布物 |
| 求職者 | 一日密着型 | 出社する → 仕事の場面 → 顧客や同僚との関わり → 仕事のやりがい | 採用サイト、会社説明会、スカウト文面 |
| 一般の人・地域 | 創業ストーリー型 | 課題に気づく → 事業を始める → 試行錯誤する → 今の姿 | 自社サイト、会社案内、周年の記念冊子 |
| 社員・関係者 | 理念体現型 | 判断に迷う場面 → 会社の考え方に立ち返る → 行動する | 社内報、入社時の研修資料 |
課題解決型を組み立てる手順
取引先向けに使われることの多い課題解決型を例に、構成の組み立て方を整理します。
- 読み手の立場を決める — 想定する取引先の担当者を一人に絞り、業種や役職、抱えている課題を具体的にする
- 冒頭で顧客の困りごとを描く — 自社の紹介から始めず、読み手が「うちも同じだ」と感じる場面から入る
- 自社との出会いを自然に描く — 紹介、問い合わせ、展示会など、実際によくあるきっかけにする
- 事業の仕組みを一つの場面で見せる — 自社がどこを担い、何が変わるのかを、担当社員と顧客のやり取りで描く
- 関係が続く様子を描く — 一度きりの取引ではなく、相談しやすい相手であることを伝える
- 次の行動を示す — 資料請求、問い合わせ、詳細ページへの誘導など、読み終えた人にしてほしい行動を一つ置く
求職者向けの構成は、採用マンガとほぼ同じ考え方で組み立てられます。具体的な構成例は採用マンガの事例で紹介しています。
創業ストーリーで気をつけること
創業ストーリー型は会社の想いを伝えやすい一方で、作り手の思い入れが強くなりやすい型です。次の点を意識すると、読み手にとっての意味が保てます。
- 苦労話を長く描きすぎず、読み手にとっての価値につながる場面を中心にする
- 創業者を美化しすぎず、迷いや失敗も含めて描く
- 最後は「過去の話」で終わらせず、今の事業と顧客の姿につなげる
- 事実関係(年や出来事の順番)は社内資料と照らし合わせて確認する
掲載先に合わせて、長さと形を変える
会社紹介漫画は、掲載先によって適した長さや形が異なります。同じ内容でも、掲載先ごとに見せ方を変えると読まれやすくなります。
| 掲載先 | 長さの目安 | 形の例 | 意識すること |
|---|---|---|---|
| 自社サイトの会社紹介ページ | 数ページ〜十数ページ | 縦スクロール | 読み終えたあとに詳しい情報へ進める導線を置く |
| 会社案内・パンフレット | 見開き〜数ページ | 印刷向けの横組み | 文章ページとの役割分担を決めておく |
| 展示会・説明会の配布物 | 1〜4ページ | 1枚もの、短い冊子 | 数十秒で要点が伝わるようにする |
| SNS | 1〜4ページ | 正方形・縦長の画像 | 1枚目で続きを読みたくなる場面を置く |
| 営業資料 | 1〜2ページ | スライドに差し込む画像 | 担当者が口頭で補足しやすいコマ割りにする |
一度作ったマンガを掲載先に合わせて分割・再構成すると、制作したコマを複数の場面で使えます。LP全体をマンガで構成する場合の考え方は漫画LPの事例が参考になります。
会社紹介漫画の制作手順
会社紹介漫画は、次の手順で進めるのが一般的です。
- 目的と読み手を決める — 誰に読ませ、読み終えたあとにどうしてほしいかを一文で書けるようにする
- 掲載先と長さを決める — 掲載先から、ページ数や縦スクロール・横組みなどの形を決める
- 素材を集める — 事業の資料、創業の経緯、社員や顧客の声、写真などを集める
- 構成とシナリオを作る — 構成の型を選び、場面の流れとセリフを組み立てる
- ネームで確認する — コマ割りとセリフの下書きの段階で、事実関係や表現を社内で確認する
- 作画と仕上げ — キャラクターや背景を描き、掲載先に合わせた形式で書き出す
- 公開と振り返り — 公開後、ページの読まれ方や問い合わせの変化を確認し、次の改善に生かす
ネームの段階で社内確認を済ませておくと、作画後の大きな手戻りを防げます。とくに会社紹介は、経営層や複数部署の確認が入ることが多いため、誰がどの段階で確認するかを最初に決めておくと進めやすくなります。制作全体の流れは漫画制作の流れでも解説しています。
つたわるマンガの制作例
つたわるマンガでは、株式会社シャトルロックジャパンの、働き方・福利厚生を伝える採用マンガとサービス紹介マンガを制作しました。会社の働き方や提供しているサービスを、読み手の視点に置き換えて描いた例です。トップページの制作サンプルで、実際のマンガをご覧いただけます。
また、株式会社タイミーが運営する「タイミーキャリアプラス」では、サービスの仕組みと、応募をためらう読み手の気持ちを場面として描いたマンガを制作しました。LPマンガの読了率は55%、求人マンガのコンバージョン率は約2倍という結果が出ています。説明を並べるのではなく、読み手が主人公に自分を重ねられる構成にしたことがポイントです。制作の経緯はタイミー社の求人マンガ制作の事例で紹介しています。
依頼する前に準備しておくこと
制作会社に相談する前に、次の情報をそろえておくと、構成の提案が具体的になります。
- 会社案内や事業の資料、自社サイトのURL
- 想定する読み手と、読み終えたあとにしてほしい行動
- 一番伝えたいこと(事業の価値、会社の考え方、働き方など)
- 創業の経緯や、社員・顧客の具体的なエピソード
- 掲載先と、想定するサイズや形式
- 既存キャラクターの有無や、ブランドの表現ルール
- 社内確認の体制と、公開したい時期
つたわるマンガは、生成AIとプロのデザイナーを組み合わせた企業向けのマンガ制作サービスです。会社紹介・事業紹介のマンガにも対応しています。基本料金は1ページ3〜5万円(税込33,000〜55,000円)で、用途・ページ数・仕様に応じて個別にお見積もりします。従来比コスト1/2以下、納期スピード5倍を実現しており、最短3日での納品にも対応しています。修正は回数制限なし・無料で承り、お預かりしたデータは制作目的のみに利用します。NDAにも対応可能です。
まとめ
伝わる会社紹介漫画を作るための要点は次のとおりです。
- 読み手を先に一人決める。取引先、求職者、一般の人のうち、誰に読ませるかで描く場面が変わる
- 事業は顧客の場面で描く。会社の説明から入らず、顧客の困りごとと解決の場面で事業の価値を見せる
- 沿革や数字は文章で補う。マンガは興味の入り口、正確な情報は文章と表が担う
- 掲載先で長さを変える。自社サイト、配布物、SNSなど、読まれる場面から長さと形を逆算する
つたわるマンガでは、会社の情報の整理から構成、シナリオ、作画、掲載先に合わせた書き出しまでご相談いただけます。「自社を紹介するマンガがどう見えるか」を確かめたい段階でも構いません。サンプルマンガの制作も無料で承っていますので、お問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。1営業日以内にご返信いたします。
よくある質問
会社紹介漫画には何を載せればよいですか?
「誰のために、何をしている会社か」「なぜその事業をしているのか」「読み手にとって何が得られるのか」の3点を中心にします。沿革、拠点、従業員数などの基本情報は、マンガの中ですべて描くより、マンガのあとに続く文章や表で補うほうが読みやすくなります。
会社紹介漫画は何ページくらいが適切ですか?
掲載先と読み手によって変わります。採用サイトや自社サイトで事業の全体像を伝えるなら数ページから十数ページ、SNSや展示会の配布物で興味を持ってもらう目的なら1〜4ページ程度の短い構成が扱いやすいです。まず掲載先を決め、そこで読まれる長さから逆算するのが基本です。
会社紹介漫画の費用はどのくらいですか?
一般的には、ページ数、絵柄の作り込み、シナリオを依頼先が作るかどうかなどで大きく変わります。つたわるマンガの基本料金は1ページ3〜5万円(税込33,000〜55,000円)で、用途・ページ数・仕様に応じて個別にお見積もりします。